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■工業英語の穴
工業英語の穴(その6) 嶋野 周治

今回は「その3」の続きのようなもので、英語の「読み出し」についてもう少し述べてみたいと思います。

欧米と日本では、常用する単位・尺度にいくつか違いがあるのはご存知でしょう。そのなかに温度(気温)があります。

我々日本人は、温度は摂氏を前提としています。その数値にともなう暑い(熱い)寒い(冷たい)などの感覚が身についています。「35度」と天気予報が言えば、今日は暑いな、と思うわけです。

しかしその数値は、華氏を前提としている欧米人にはピンときません。原稿で35℃と書いてあるのをそのまま読み出す時、相手はアレ?と思うはずです。

「さんじゅうごどしー」thirty five degree Celsius として読みだすのですが、その実際の温感は、直ちには伝えることができないのです。やはり華氏に変換しなければ、読み出しの伝達力は格段に落ちると言えるでしょう。

翻訳者が、そのまま原文の数字を伝達するだけでなく、相手側に受け入れられる慣用の単位に変換する義務(サービス)を負うのか大いに迷うところです。即理解を求められる読み出しの場合はいっそう悩むことになります。
もちろん読者や聴者の対象が定まっていればある程度合わせやすいでしょうが。

進駐軍放送(古い人間です。現在はAFN)を聴いていますと、彼らは華氏を前提としていますので、横須賀65 、三沢70という具合に最初のdegreeも省略して、華氏のFahrenheitも言いません。

なんで横須賀・三沢なんだ?と言うと、基地のあるところの天気を言うわけで、日本全国の天気は問題にしていません。


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