通常、コードに電流を流すとコードの入り口の電圧より出口の電圧が低くなります。
具体的に話をするとコードの断面積が3.5mm2で長さが100mのコ−ドにコ一ドの入口の電圧が60Vで電流が10A流れる条件ではコードの出口の電圧は、51.2Vになります。
理由は、次の(1)式により降下電圧eは、
降下電圧の計算式(三相三線式)
e=(30.8×L×I)/(1000×S)−−−−−(1)
e:降下電圧(∨)
Ⅰ:コードに流れる電流(A)−−−− Ⅰ1:一次側 Ⅰ2:二次側
L:コードの長さ(m)
S:コードのサイズ(断面積)(mm2)−− S1:一次側 S2:二次側
e=(30.8×100m×10A)/(1000×3.5mm2)=8.8Vになります。
コードの入り口の電圧は60Vですからコードの出口の電圧は、60V−8.8V=51.2Vになる訳です。
このように、どんなコードでも電流を流す(電気機器を運転する)とコ−ドの入口の電圧より出口の電圧が低くなることは理解していただいたと思います。
そこで、話をインナーに戻してインナーを使用するときコードを規定以上に延長するとインナーにかかる電圧は規定(48V)以下に下がってしまいます。それによる弊害の因果関係を箇条書きにすると次のようになります。
- 電圧が下がるとインナーは能力を出せなくなります。
- 電圧が下がることはインナーの駆動源であるモーターの性能(トルク・出力)が下がることです。
- モータの性能が下がった状態でコンクリートを打設する(通常の負荷を掛けると過負荷(過電流))ことになります。
- 過負荷は、ステータが焼損する大きな要因なのです。
以上のことから、エクセンでは、次項のように提案いたします。
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