■水の話 ~化学の鉄人小林映章が「水」を斬る!~
■「水の話」について
コンクリートをつくるのに水が必須であることは誰でも知っている。そしてわれら生物の命を支えるのも水である。
そうでありながら我々は、水について深く知っているか?と問われれば、答えに窮するはずだ。
そこで今回は、たかが水、されど水というわけで、その「水」を斬ってもらうことにした。
「亀の子コンクリート考」で、深い科学への造詣と、分析に鋭い切れ味を見せてくれた「化学の鉄人」小林映章氏に再びその役割をお願いした。あたまがスッキリするサイエンスエッセイを楽しんでください。
(2002年03月完結)
■著者紹介
小林 映章(こばやし てるあき)
理学博士。東京工業大学卒、物理化学専攻。学位取得後、日立製作所中央研究所に入る。
爾来、電子、光化学、バイオ、医学、と多岐に亘る分野で新技術研究に携わる。
定年退職後、関連会社で接着剤の研究開発に従事。現在、セルテック株式会社顧問。この10年、コンクリートの表面仕上げの研究や高強度透水コンクリートの開発に注力してきた。加齢とともにますます開発意欲に燃えるという鉄人である。
■目次
「はじめに」
(2001/02/19)
1章 水の構造と性質
1.1 水の構造
1.1.1 水分子の構造
(2001/02/26)
1.1.2 クラスター
(2001/03/19)
1.1.3 水の3つの状態
(2001/03/26)
1.1.4 水の状態変化
(2001/04/02
*2013/09/05 誤記訂正
)
1.1.5 軽水と重水
(2001/04/09)
1.2 水の性質
1.2.1 水の基本物性
(2001/04/16)
1.2.2 水の注目すべき特性(1) —密度—
(2001/04/23)
1.2.3 水の注目すべき特性(2) —比熱容量、気化熱、融解熱、熱伝導率—
(2001/05/07)
1.2.4 水の注目すべき特性(3) —融点、沸点—
(2001/05/14)
1.2.5 水の注目すべき特性(4) —表面張力—
(2001/05/21)
1.2.6 水の注目すべき特性(5) —溶解力—
(2001/05/28)
1.2.7 水の色
(2001/06/04)
2章 いろいろな水
2.1 溶解成分の異なる水
2.1.1 純水 (1)水の浄化、精製
(2001/06/11)
2.1.1 純水 (2)超純水
(2001/06/18)
2.1.2 無機塩類溶存水 (1)硬水と軟水
(2001/06/25)
2.1.2 無機塩類溶存水 (2)世界の水の硬度
(2001/07/02)
2.1.2 無機塩類溶存水 (3)ミネラルウォーター
(2001/07/09)
2.1.3 海洋深層水(1)海洋深層水とは
(2001/07/16)
2.1.3 海洋深層水(2)海洋深層水はどのような価値を秘めているか
(2001/07/23)
2.2 処理の異なる水
2.2.1 従来行われた怪しげな処理
(2001/07/30)
2.2.2 電解水(1)
(2001/08/06)
2.2.2 電解水(2)アルカリイオン水
(2001/08/20)
2.2.3 磁化水
(2001/08/27)
3章 水資源
3.1 水資源の現状
3.1.1 世界の水資源(1)世界の水資源量
(2001/09/03)
3.1.1 世界の水資源(2)世界の水資源不足
(2001/09/17)
3.1.2 日本の水資源
(2001/09/24)
3.1.3 水の循環
(2001/10/01)
3.1.4 森林の水保全機能
(2001/10/08)
3.2 日本における水の使用と汚染
3.2.1 日本の水使用の現状
(2001/10/15)
3.2.2 地下水の汚染
(2001/10/22)
3.2.3 生物由来廃棄物と水質汚染
(2001/11/05)
3.2.4 難分解性化学物質と水質汚染
(2001/11/12)
3.2.5 ゴミ問題と水質汚染
(2001/11/19)
3.2.6 水質等に関する環境基準
(2001/11/26)
3.2.7 水質の現況
(2001/12/03)
3.2.8 新しい水環境
(2001/12/10)
4章 水の係わる反応
4.1 水和
(2002/01/07)
4.2 収着
(2002/01/21)
4.3 透過
(2002/02/04)
4.4 溶解
(2002/02/18)
4.5 水中での化学反応—超臨界水中での化学反応—
(2002/03/04)