3-1. 以上のことを踏まえて電源からコンクリートを打設する場所が200m離れている場合に一次側あるいは二次側どちらのコードを延長した方が総合的に得策か考えてみましょう。
例えば、HC220でHBM40Zを2台使う場合はどうでしょう。
[1] 一次側を延長する場合、HC220の定格入力電流Ⅰ1は7.OAですからコードのサイズS1は、(2)式より
S1=(200×7.0)/200=7.0mm2
これより大きくて一番近いサイズは、8mm2ですから8mm2の200mを準備することになります。
[2] 二次側の場合は、HBM40Zを2台ですからコードを流れる電流は、40Zの定格電流5.5A×2台=11.0Aですから(3)式より
S2=(200×11.0)/100=22mm2
これより大きくて一番近いサイズは、22mm2ですから22mm2の200mを準備することになります。
8mm2のコードと22mm2との価格と扱いやすさは、比較するまでもありません。
結論: 以上のことからコードを延長する場合は、一次側を延長する方があらゆる面で得策です。従って、高周波電源機器はできる限りコンクリートを打設する近くに置いて電源機器の電源もできるかぎり近くから取るようにお勧めします。