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水の話
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■水の話 〜化学の鉄人小林映章が「水」を斬る!〜
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1章 水の構造と性質 小林 映章

1.2 水の性質

1.2.3 水の注目すべき特性(2) ―比熱容量、気化熱、融解熱、熱伝導率―
―水は蒸発しにくく、凍結しにくく、温まると冷めにくく、また良く熱を伝える―
 この節では水の注目すべき特性のうち、熱に関する特性、特に比熱容量、気化熱、融解熱および熱伝導率について概観しましょう。

(比熱容量)
 比熱容量とは、単位質量の物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量のことを言います。古くは比熱と呼んでいましたが、定義のしかたが比重などと同一だと考える間違いが生じやすいので、現在は「比熱」を使用しないことが推奨されています。

 表3に水を含む種々の物質の比熱容量を示しました。


 金属の比熱容量は別として、アルコールなどの通常の液体の熱容量が2kJ/kg・K以下なのに比して水の熱容量が4.2 kJ/kg・Kときわめて高いことが分かります。このことは、水は温めるのに大きな熱量を必要としますが、いったん温まると冷めにくい液体であることを示しています。

(気化熱、融解熱)
 次に、水を蒸発させたり、氷を溶かしたりするときにどのくらい熱を必要とするか調べてみましょう。

 表4に水を含む種々の物質の気化熱(蒸発熱)を、表5に融解熱を示しました。



 表4を見ますと、液体酸素や液体窒素を含めて、一般に液体の沸点における気化熱が数百のオーダーなのに、水の気化熱が異常に高いことが分かります。また、表5を見ますと、銅を例外として、他の液体や固体(金属)に比して水の融解熱(凍るときの凝固熱に等しい)が異常に大きいことが分かります。

 つまり、水は蒸発しにくく、凍りにくい液体であることが分かります。

(熱伝導率)
 上記の性質は水が如何に熱を蓄え易いかを示すものですが、最後に熱の伝え方について見てみましょう。表6に各種物質の熱伝導率を示しました。


 熱伝導率の最も大きい銀をはじめとして、金属の熱伝導率が大きいのは私達の常識通りですが、水はアルコールのような液体に比して大きい熱伝導率を備えていることが分かります。また氷の熱伝導率が非常に大きいことが注目されます。寒い地方で子供達が雪にかまくらを掘り、その中で遊んでいますが、かまくらが冷たい外気を遮断してくれるのは雪が多量の空気を含んでいるからでしょう。

 以上水の熱特性を見てきましたが、上記のような水の性質は先に何度も述べたように、水が水素結合により会合した液体であるということに起因しています。

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