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伊藤教授の土質力学講座
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第8章 基 礎(地盤の力学)
8.4 地盤の許容支持力
基礎を設計するには、その深さや位置選定をするほかに、次の二つの条件
を満足していなければならない。
(1)地盤の破壊に対して十分な安全率があること。
(2)基礎に生ずる沈下は、構造物を危険にするほど大きくないこと。


そして、この二つの条件が互いに独立なものであることは、すでに述べた
支持力解析や沈下計算の方法をみれば明らかである。基礎の設計は、この二
つの条件を満足するような最大圧力、すなわち許容支持力を知ることが必要
である。許容支持力は、土の性質のみで決まるものではなく、基礎の寸法、
深さおよびその荷重にも関係している。

8.4.1 許容支持力
建築規定や、ハンドブックには、各種の土の許容支持力の表を入れている。
これらは、今までの経験その他を考慮してまとめ上げたもので、今後の設計
に当っても有益な資料となる。表−8.2は日本建築学会が、その基礎構造
設計基準に示したもので、ここでいう長期許容地耐力度は、本文の許容支持
力と同じものである。
許容支持力表を用いるに当って注意すべきことは、堅い粘土、ゆるい砂と
いう定義が明らかでないこと(建築学会のものはN値で指定している)、ま
た土の層化、あるいは基礎の寸法、基礎の深さなどの考慮が払われていない
から、その意味では、あくまで概算値であることを知らねばならない。

8.4.2 載荷試験(図−8.16参照)
地盤の支持力を決定し、あるいは設計に使用する支持力が安全かどうかを
検討するために、載荷試験がよく行なわれる。載荷試験は、本質的に基礎の
安全を検討する模型実験といえる。

大きさ30cm×30cm、厚さ20mmの載荷板(鉄板)を乱さない土の上にのせ、
その上に荷重をかける。試験の結果は、その板の時間帆沈下曲線、荷重−沈
下曲線として図−8.17のように表わされる。
試験孔は、許容支持力を決めるに必要な深さまで掘り、その幅は、載荷板
の幅の5倍以上荷取る。図−8.16のように荷台の上に荷重をのせる。こ
の荷重は、予想許容支持力の1/5 以下ずつ増加し、各段階で圧力を一定に保

ちながら、5分〜30分くらいの間隔で沈下量を記録する。時間の経過ととも
に、沈下量は減少していくから、沈下速度が0.01/15 分以下になったら、次
の荷重を加える。最終荷重は試験終了前、12時間は支持しなければならない。
載荷試験はその結果を、基礎の現寸法の場合に引き移して解釈することが
必要である。地盤が、基礎の幅程度の深さ一様であるときは、粘土地盤上の
フ−チング支持力は、載荷面の幅には無関係だから、載荷試験によって決ま
る限界荷重は、あらゆる大きさの寸法に応じてそのまま使える。

qc(基礎現寸)=qc(載荷試験) ・・・・・・・・・(8.16)

砂・礫では、支持力は載荷面の幅に比例しているから、


しかし地表より比較的浅くに軟弱層がある時は、小さい寸法の載荷板では、
図−8.18のように正しい結果が得られないので載荷試験はあまり意味が
ない。

フ−チング幅の2倍の深さまで地盤が均一であれば、載荷試験の結果は、
接触沈下の推定にも応用できる。飽和粘土の場合は、接触沈下量は載荷面積
の幅に比例して変わるから、

砂の場合は、次の関係が成立する。

ここに、bf、bt:それぞれ基礎の幅、および載荷板の幅(m)
不飽和粘性土の接触沈下量は、(8.18)式と(8.19)式で計算される値の間にあ
る。

8.4.3 許容支持力と許容沈下量の合理的な決定
合理的な許容支持力を決めるには、構造物の下の土の強度、弾性、圧縮性
および地下水位の位置、変化範囲などのデ−タを入手しなければならない。
また構造物については、
(1)構造物の構造による種別と用途による種別(例えばコンクリ−ト構造、
鋼構造および倉庫、工場など)
(2)必要な掘削深度
(3)柱荷重とその位置(活荷重および死荷重ともに)
の資料が、わかっていることが必要である。
許容支持力は、限界支持力を安全率で割って求められるから、まず、載荷
試験によって限界支持力を決定し、これを表−8.3のような安全率で割れ
ばよい。載荷試験は、用地内の異なった3か所程度で実施すれば、ほぼ十分
であろう。

構造物に破壊や障害を与える沈下量を決めるのは、ちょっと難しい。不同
沈下は、よく構造物に被害を与えるが、構造物全体が一様に沈下する場合は、
それが東京江東地区のように1m以上も沈下したり、配水管を破壊するほど
大きくなければ、被害は比較的僅かである。技術者の間でも、構造物の沈下
量を、どれくらいまで許しうるかについて意見がなかなか一致しない。しか
し、多くの資料に基づいた数値を総合すると、表−8.4程度の値が参考に
なる。
土の許容支持力および許容沈下量に関する研究結果は、基礎構造設計の便
利のため図−8.19に整理されている。


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