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■亀の子コンクリート考
第二十七回:再びコンクリート構造物の強さを考えてみる 小林 映章

高層建築物にしても、高架橋にしても、多分野の科学技術者が学際的な研究を積み重ねて、高強度の鉄筋コンクリートを開発したおかげで出現したわけであるが、引っ張り応力や曲げ応力に対して著しく強い鋼と、圧縮応力に対して強いコンクリートの絶妙な組み合わせを考案した開拓者に畏敬の念を禁じ得ない。鉄筋として使われる鋼の引っ張り強さ4,000〜11,000 kgf/cm2は強大である。コンクリートの引っ張り強さは、高強度あるいは超高強度コンクリートでも、鋼に比して2ケタ程度低く、コンクリートだけでは巨大な構造物は作れない。

鋼とコンクリートの組み合わせの妙は、破壊の仕方によく現れている。先(4/26)にも述べたが、コンクリートはもろくて脆性破壊を起こすのに対して、鋼は延性破壊を起こし、コンクリートのもろさを補っている。鋼の降伏点までの伸び20%以上という値は極めて力強い値であり、さらに降伏点を過ぎても直ちには破壊しない。重量感のあるコンクリートと強靭な鉄筋が協力して大きな衝撃に対しても、連続して襲いかかる力に対しても耐えている。

鋼は人体にたとえれば、骨と筋肉を兼ね備えたものである。人は骨を丈夫にし、さらに筋肉を鍛えないと骨折を起こすが、鋼は生まれながらにして鍛えられた筋肉を備えた骨ということになる。鉄筋コンクリート構造物におけるコンクリートの役割は、圧縮に対する耐性すなわち、形態保持の役割を担っているだけでないことは明らかである。構造物の形態を保つだけならば鉄筋だけで十分で、重いコンクリートはかえって邪魔になることさえある。コンクリートの重要な役割の一つは、外界の鉄筋に対する攻撃を遮断していることにあるとも言える。外界より浸入する化学物質から鋼を守る皮膚が必要である。

コンクリートの重要な役割が鉄筋を外界から守ることにあるということになると、コンクリートの組成や表面仕上げに対して別の角度からの検討が要求される。コンクリート構造物を外界の影響から守るときに最も有効なものは何か。それは無機物か有機物かというようなことが問題になる。殆ど無機物からなるコンクリート構造物に対しては、有機物に対して影響する紫外線などが問題ないことは明らかで、問題になるのはCO2などの反応性の気体を含んだ空気やそれらが溶け込んだ水の浸透である。空気や水の浸透防止がコンクリートに課せられた重要な役割の一つということになる。

空気や水の浸透を防ぐためには、特性のよい皮膚を開発する必要がある。これには無機物よりも有機物が適している。無機物にこのような役割を課すためには、高温で焼結するなどの緻密化処理が必要である。このような処理がコンクリート構造物に不適であることは言うまでもない。

空気や水の浸透を完全に防止することは容易でないが、このための混和剤あるいはポリマーの開発は不可欠である。水の浸透防止にはすでに有効な撥水剤があるが、気体、例えばCO2の透過防止の手段は完全ではない。これらの気体の透過を防ぐ有効な有機物の使用を、さらに耐水性も含めて考える必要があろう。これについては次回引き続き私見を述べる。


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